日酔いに効果がある
といわれているウコンですが、
組み合わせることで、
肝臓を守ることができるという
スペインの研究結果が
紹介されている記事を見つけました。
以下は
2016年3月18日付で
HealthCMIのサイトに掲載された
「鍼灸とウコンが肝臓を守る」
という記事になります。
鍼灸と経口のウコン摂取が、
肝硬変の原因となる
肝臓の線維化を防ぐことが
わかりました。
ウコンは
ターメリックと呼ばれる
スパイスの一種で、
中国語で
「ショウガのような黄色」
という意味を持ちます。
ショウガ科の植物で、
漢方では
血流を良くする働きがある
と言われています。
今回の研究では、
鍼灸とウコンの組み合わせが
肝臓の損傷や線維化を
強力に保護する働きがある
という結論に至りました。
2005年に発表された
スペインでの研究は、
ラットを使った実験が
行われました。
ラットを
次のようなグループに分け、
比較を行いました。
グループ1:ウコン摂取のみ
グループ2:鍼灸治療のみ
グループ3:鍼灸治療と
ウコン摂取の組み合わせ
グループ4:偽鍼灸
(ツボから0.5センチ
離れた部分に鍼を刺す治療)
グループ24では、
週に3回の治療を3週間、
その後週に2回の治療を
さらに3週間続けました。
組織学的また
微細構造的な検査の結果、
グループ4の治療では
肝臓を保護する働きは
認められませんでした。
グループ2の
鍼灸治療を受けたラットの肝臓は
グループ4に比べ健康であり、
さらにグループ3の
鍼灸とウコン摂取の組み合わせは、
とても有益な相乗効果を
生み出すという結果になりました。
鍼灸とウコン摂取の組み合わせが
肝臓の線維化を防ぐということは、
とても大きな意味があります。
なぜなら、
肝臓の線維化は
肝硬変や肝不全など、
治療に肝臓移植が必要となる
重大な疾患につながるからです。
鍼灸を受けたグループ2と3は、
肝臓の損傷を改善するという結果が
明らかになっています。
MMP-9(ゼラチナーゼB)
という酵素による
造血幹細胞(HSC)の発現が、
鍼灸により際立って
高い値を示しました。
また、グループ2と3は
コラーゲンやタンパク質の一種である
フィブロネクチンの値など、
肝臓の線維化を
和らげる効果がありました。
これらの結果は、
ラボ検査により
アミノ酸やヒアルロン酸、
プロコラーゲンなどの数値を
評価したものです。
この検査結果により、
鍼灸とウコンの肝臓保護作用が
科学的に確認されました。