6月29日
当院には大勢の不妊症の方が通ってきています。西洋医学の高度不妊医療と鍼灸治療を併用して 妊娠率が高くなってきたのは当院のデータでわかりました。そして、不妊治療期間の食生活、または妊娠後に何を食べたいいのか、何を食べてはいけないのか、よく患者さんとお話しをしました。
今日のMSN産経ニュースの記事を読んで、今妊娠している方またはこれから妊娠する方にとても参考になる記事だと思いまして、転載をしました。ぜひ、読んで見てください。
「妊婦さんは足りない栄養をサプリメントで補う大切さや、たばこの害には敏感です。その一方、妊娠中にできれば積極的に食べなくても良い食品には無頓着な人が多いです。
人間は火を扱うことができる唯一の動物ですが、生の食材が大好きな妊婦さんが多くいます。暑い夏場に火を使った料理をしたくないのは分かりますが、妊婦さんの場合は生の食材は注意が必要です。
焼き肉屋さんでだんなさんが食べようとじっくり焼いているカルビを、生焼けなのに奪い取って口へ運んでいるおなかの大きな妊婦さんを目にすることがあります。赤ちゃんの栄養を考えてのことだと思いますが、大部分はお母さんの栄養になりそうな食べっぷりです。量は仕方がないにしても、生焼けの肉にはカンピロバクターという細菌が死なずに残っているので、妊婦さんは食べない方がよいでしょう。
この菌は少ない菌数でも食中毒を引き起こすだけでなく、胎盤に持続感染して胎児に髄膜炎を起こす怖い細菌です。牛や鶏の腸管にいる細菌なので、妊娠中は牛肉だけでなく鶏肉の生食も要注意です。どんなに新鮮な肉でも汚染されている可能性があるので、肉はしっかり火を通して食べましょう。
また、牧場で飲む生のミルクの中にはリステリアやブルセラなどの細菌が潜んでいることもあります。リステリアは妊婦さんが感染すると、重篤な症状を引き起こすことがあります。
また、カンピロバクターと同じように胎盤に持続感染し、早産や流死産、新生児髄膜炎の原因となることが分かっています。海外ではナチュラルチーズやスモークサーモンでの感染も報告されているので、妊婦さんは避けた方がよいでしょう。
米国では健診のときに生肉を食べないよう妊婦さんに注意しますが、日本では食事の内容を細かく医師が注意することはありませんでした。こうしたことは従来、家庭で行われていたためです。でも、核家族化で「生のお肉は食べない方がいいよ」と忠告してくれる人が身近にいないことを考えると、日本でも健診で忠告する必要がありそうですね。」