棗(ナツメ)の話について

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食卓に欠かせない健康食−棗(ナツメ)棗の木1.jpg

小さなリンゴを思わせる真っ赤なナツメの実。秋になると豊かに実るその果物は甘酸っぱい風味もまたリンゴによく似っています。

日本ではそれほどなじみのない果物ですが、中国では古くから暮らしの健康食として親しまれていて、「一日三個のナツメを食べると年を取らない」と伝えられているのだそうです。古典の医学書でも身体に良い五果(桃・李・杏・棗・栗)の一つとして数えられていて、漢方薬や薬膳料理には欠かせない存在です。

また、棗は美容効果があることも知られていて、世界を虜にした京劇の女形俳優・梅蘭芳は、棗の美容食(紅棗方)を毎日食べてその美しさを保っていたのだそうです。身体を整えながら綺麗になれる、女性にとっては何とも嬉しい果物です。

さて、棗は果物とはいえ果汁の少ないさっぱりとした味わいなので、その分いろいろな食べ方が楽しめるのもいいところ。旬の時期(9月〜10月ごろ)には新鮮なフルーツとして食べるのもお勧めですが、蜂蜜漬けや砂糖漬け、ドライフルーツなどにしておけば一年中楽しめます。

棗.jpgまた、乾燥した棗は料理にもよく使われていて、産後の女性には棗入りの栗お粥、冬の免疫力アップには棗の入った八宝粥、おやつ感覚で食べるなら棗と小豆の甘い粽、と身体に優しいメニューもいろいろ。中医学では棗は「補血」(血に栄養を与え)、「補脾胃の気」(脾胃の気を増やす)と考えられていて、胃腸虚弱貧血、月経不順、不眠と言った症状のほか、免疫力の向上にも効果があるとされています。

寒さの厳しくなるこれからの季節は風邪やインフルエンザの予防にも効果的。乾燥棗や棗のお茶なら手軽に使えるので、この冬はぜひ棗をメニューに加えてみてはいかがでしょうかexclamation&question