4月19日
俗に五月病といわれるものは医学的には「適応障害」とされ、新学期や移動の多い時期、新しい環境に馴染めないことから起きる心身の不調の総称です。五月に限らず、長期の休み明けや環境の変化によって起きる症状も入ります。これらは本人の心がけの問題だけでなく、身体の不調の方が大きな原因となっていることも多いものです。五月病をカラダの季節病として考えてみましょう。
一年≒一日
東洋医学では、一年の春夏秋冬一日の朝昼夕夜と似たものとして考えています。冬眠の季節が夜ならば、生物が活動し始める春は朝となります。五月病は朝に目が覚めたものの、なかなか布団から出られない。また、起きたけれども活動できない状況と似ています。これは、自分の意志とは別に身体の運転をしてくれている、自律神経のリズムの不調が原因です。
身体はまだ冬バージョン?
夜が長い冬の身体は、保湿性が高く、活動性は低いものです。春にそれを引きずっていると、朝は起きられず自然と夜更かしになり、やがて冬眠を招き悪循環に陥ります。また春先の倦怠感は、冬の身体の熱の“こもり”が元とも考えられます。
対処法 春仕様のカラダへ!
○ 早寝早起きがいいのは当然ですが、先ず重要なのは早起きの方です。早起きをすることで早寝早起きができるように、体がリズム設定されています。起きにくい人は日の出に合わせて光を浴びるようにして下さい。日光が理想ですが、無理ならば強めの照明をタイマーセットするのもいいでしょう。
○ 適度な運動をお勧めします。保温から発散への移行期間として、少し汗ばむような運動を取り入れてみましょう。
○ 便通を整えます。運動とともに、たけのこ、キャベツ、さやえんどうなど、旬の物から繊維質やビタミンをとるのも効果的です。
鍼灸も自律神経の働きを調整する有効な手段の一つです。以上のセルフケアとともに専門家にご相談ください。