2014年6月26日
中国では昔から、女性の出産後の暫く、たくさんの卵を食べる習慣があります。今その理由は分かりました。卵が鉄分、必須アミノ酸、レシチン、ビタミンB2など栄養素をたくさん含まれ、最高のタンパクを持つ元気の元ですので、出産の出血により貧血、体力低下などの回復に手伝うことができるためです。
以下で、卵に関する知識を少し紹介したいと思います。
卵の自然属性 平性 甘味。
卵の栄養素 鉄分、必須アミノ酸、レシチン、ビタミンB2
東洋医学的作用
安五臓:五臓を補い、その機能を高める。
寧心:心の機能を回復する。
養血安胎:血を養い、胎の安定を促す。
止痢:下痢をとめる。
現代の研究
抗うつ・抗アレルギー作用:卵には成人の必須アミノ酸の八種が含まれ、その中でメチオニンは大豆よりも豊富で、抗うつ・抗アレルギーに効果がある。
貧血の予防作用:吸収しやすい鉄分が含まれ、貧血の予防にも良い。
動脈硬化の予防:卵の黄身に含まれるレシチンという脂肪を溶かす作用をもつ成分に、動脈硬化を予防する
働きがある。しかし、卵の黄身はコレステロールの含有量が高い食品(100g中1400mg)であり、成人で一日500mgで十分である。
口内炎・口角炎を回復する作用:生卵の黄身を綿棒で患部に塗ると痛みが収まり回復も早くなるという臨床効果があり、卵黄のビタミンB2などの成分の働きであると考えられている。
栄養素の上手な取り方
卵はタンパク質のアミノ酸が理想的なバランスで含まれ、「完全食品」といわれています。ビタミンC以外のビタミンのほとんども含まれるほか、吸収のよい鉄分、リンも豊富です。卵白はよく加熱して固くなると吸収によいのですが卵黄は半熟がベストとされています。ゆでる時間は100℃で5〜10分ぐらいでよいでしょう。卵の卵黄はコレステロールが高い反面、脂肪を溶かす成分もあり、動脈硬化の予防の働きもあります。万人に当たるとはいいきれませんが、卵を毎日二つ食べると死亡率が高くなるという報告があります。食べすぎには注意しましょう。卵にはビタミンCが含まれておらず、ビタミンEも少ないため、CとEの多い食品と一緒に組み合わせて食べましょう。(東方栄養新書より)