6月15日
当院のお得意な不妊治療によって、毎月3、4人の方がご懐妊のニュースが入ってきます。とてもうれしいのですが、妊娠してからの日常生活、特にお食事のこともいろいろなお話も妊婦さんから聞かれました。ここで、朝日新聞5月30日の記事を転載したいと思いますので、皆さんのこれからの食生活にご参考になればと思いますので、是非読んでみて下さい。
体重少ない赤ちゃん、生活習慣病のリスク
生まれた時の体重が少ない赤ちゃんは将来、糖尿病や高血圧など生活習慣病になりやすいとの報告が国内外で相次いでいます。妊娠中のお母さんの体重増加だけで、胎児の体重が必ずしも増えるわけではありませんが、妊娠中の無理なダイエットは小さな赤ちゃんにもつながります。
名古屋大学の玉腰浩司教授らが愛知県の35歳〜66歳の男女約3100人について、生まれた時の体重と血圧の関係を調べた。すると、出生時の体重が2500〜3000gのグループは高血圧の比率が26.1%だったのに、3千〜3500gは22.8%.3500g以上は19.4%と、出生時の体重が少ないほど、高血圧の割合が高い傾向があった。
妊娠中の体重管理、食事はどうしたらいいのでしょう。
1.無理なダイエットは禁物
2.栄養バランス大切
妊娠はどんな生活を心がけたらいいのか。
厚生省の「妊産婦のための食生活方針」では、妊娠前の生活に応じて、妊娠中にどれぐらいの体重にしたらいいのか、目安に示されている。体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割って出す体格の指標「BMI」18.5未満の痩せた女性は9〜12㌔、BMI18.5〜25未満の普通の体形の女性は7〜12㌔が推奨されている。BMI25未満なら、妊娠16週以降は週0.3〜0.5㌔程度の体重増加が望ましい。
デスクワークの多い女性の場合、通常は一日の摂取カロリーは2000〜2200㌔カロリーが望ましいが、妊娠中期(妊娠16週〜27週)は1日250㌔カロリー、末期(妊娠28週以後)は1日450㌔カロリー増やしてもいいようだ。
ただし、食事内容は大切だ。妊婦に限らないが、たんぱく質やビタミン類、炭水化物など様々な栄養素をバランスよくとる。
葉酸など妊娠の可能性がある女性が十分に摂取することが望ましい栄養素もある。
厚生労働省の指針(http://www.mhlw.go.jp/houndou/2006/02/h0201-3a.html)や、今春、改訂された母子健康手帳に詳しく紹介されている。