2012年6月23日
ストレスとはりきゅう
ストレスのために胃痛や下痢が続いたり、ひどい場合には胃潰瘍や十二指腸潰瘍になることがよくあります。
胃には食物中のタンパク質を消化する働きがあります。胃自体もタンパク質でできているのですが、表面を防御機能によってしっかりと守っているため、消化されることはありません。ところが、アルコールやカフェインなどの攻撃因子やストレスなどのために防御因子が弱くなると、胃は自らの作用で自分自身を消化してしまいます。これが潰瘍です。
鍼灸には潰瘍の原因となるストレスを緩和するだけでなく、胃腸の状態を整える働きがあります。たとえば「三里」というツボには胃液の分泌促進、「陽陵泉」には胃液の分泌抑制の作用があることがわかっていますが、どうしてそうなるかは未だ解明されていません。ツボの不思議です。
現代人は、これといった症状が現れていなくても、心身にストレスをため込んでいるものです。心身を健全に保ち、健康な胃をつくるためにも、鍼灸は快適な方法です。