2012年10月2日
微小循環とはりきゅう⑦
「足が冷えて眠れない」というのは冷え性の人に共通の悩みですが、これは足の血行が悪いためです。というのも、私たちの身体の熱は血液によって全身に運ばれているのです。
鍼を行うと、ちょうどお風呂に入って身体がポカポカするのと同じような感じがするのですが、これは全身の血行(微小循環)がよくなるためです。温度の違いを色で示す赤外線サーモグラフィーで、鍼を行う前と後の体温分布をみると、施術後に全身が温まり血行が良くなったことが一目でわかります。
たとえば、手の親指と人差し指にある「合谷」というツボに一本の細い鍼を刺すと、鍼の周辺だけでなく、指全体、腕、肩、顎、顔と、全身が温かくなってきます。しかも、不思議なことに、鍼をさしていない側もほとんど同時に温かくなります。血行が良くなれば、冷たくなった足の先まで血液がスムーズに運ばれ、つらい足の冷えも解消されるというわけです。