橋本病と中国鍼灸/はり/東洋医学

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橋本病はバセドウ病と同じ甲状腺病のひとつです。

甲状腺は、新陳代謝を促進するためのホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌する臓器で、身体活動に大きく関与しています。そのため、甲状腺の働きが強すぎると新陳代謝が促進されすぎて身体は消耗傾向になり(甲状腺機能亢進)、バセドウ病といい、逆に、甲状腺の働きが弱まると新陳代謝が低下して身体機能も低下気味になり、(甲状腺機能低下)橋本病といいます。

橋本病とは

橋本病は、甲状腺を異物とみなして産生された抗体(抗サイログロブリン抗体、抗マイクロゾーム抗体)が、甲状腺自体の細胞を破壊していく病気です。甲状腺が破壊されると甲状腺ホルモンの分泌が減り(甲状腺機能が低下した状態)、身体の新陳代謝は停滞し、バセドウ病とほぼ反対の症状(身体機能が低下した状態)が現われます。
橋本病も若年の女性に多い疾患で、特に女性の月経、帯下、妊娠に影響に及ばすので、早めに治療する必要があります。

橋本病の原因 

発症には遺伝的素因と環境因子の両方が関係すると思われます。肉体的精神的ストレス、アレルギーなどがきっかけで発症することがあります。 

橋本病の診断

橋本病は甲状腺機能亢進症なので、診断は血液中の甲状腺ホルモン濃度を測定することによって容易に診断できます。

橋本病の症状

自覚症状が現われない場合もある。ただし、治療の必要がないということではない。

・首がはれている(腫れているように感じる)

・疲れやすくなった(「けだるい)といった疲労感)

・無気力になることが多

・寒がり

・睡眠は取れているのにいつも眠い

・食事量は変わってないのに体重が増える

・便秘ぎみになった

・月経不順、月経過多

 

橋本病の西洋医学的治療では

橋本病の治療は、薬物療法が中心になります。定期的に行なわれる血液検査をもとに、橋本病の場合は甲状腺ホルモンを補充する薬を服用し、血液中の甲状腺ホルモンの量をコントロールしていきます。こうした治療の過程で甲状腺の腫れはおさまり、耐えられないような自覚症状も緩和していきます。ただし、薬物療法による治療は長期にわたることがあります。途中で治療をあきらめたり、自己判断で薬の服用を止めたりしないように、根気よく治療を受けなければなりません。  

中医学(東洋医学)では

 

中医学の古典本の中に「病(えいびょう)」という病名があり、それが現代医学の橋本の範疇に入れられている。(エイ)とは"こぶ、首すじのこぶ"の意味で、西洋医学でいうところの甲状腺腫になります。甲状腺腫の全てが橋本病やバセドウ病にあたるわけではないのですが、病の一部として考えます。

 

橋本病の発病原因と機序  

原因として憂思鬱慮、悩みすぎ、怒りすぎなどのストレスがもう一つの原因だと考えられます。
主な機序は精神的ストレスなどによって気滞(気の滞り)、痰(病的な代謝物質)、お血(血の滞り)などが引き起こされ腫瘍となった状態です。また、ストレスで最初に心や肝に熱が発生して、長期にわたると心肝陰虚(心と肝の陰液が消耗される)になる次第、色々臓器に影響を及ばす。

 

橋本病の治療

治療法則 理気活血・化痰消                         

取穴:人迎、肝ゆ、脾ゆ、血海、陰げき、など


注意すべきこと

過労やストレスを避ける必要があります。著しい体重減少の場合には、栄養とビタミンに富む食事を摂取します。アルコールや喫煙は避けます。 

                   

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