それは余りにも突然のことでした!朝起きると顔面の右側に違和感を覚え、鏡を見ると目が閉じられず右顔面が動かない!!右顔の表情が全く消え去ってしまったのは2009年11月末のことでした。これはもしかして、「顔面麻痺」かも?とインターネットで調べてみると全ての症状が自分の顔に起きていることと一致しているんです。さらに愕然としたのは治癒するのに早くても3ヶ月〜6ヶ月、ひどい場合は1年以上かかるとか・・。麻痺するのはあっという間なのに、うそでしょう?
翌日、耳鼻咽喉科に行くとやはりその病名を告げられ、凄く落ち込みました。綜合病院を紹介され、そこで検査を受けて5日間のステロイドの点滴治療を行いました。私の場合かなり重症で当初の検査で左100%とすると麻痺側の右は10%のお動きしかないとのことでした。発症前は耳の辺りが痛くなる場合があるが私にはその症状がなく、ただ前日の昼食時に右舌の味覚がないなあ?と感じたのがその前さ触れだったのです。動かなくなってすぐは顔面の痛みはなかったのですが5日目にあたりからほっぺたに手を添えるだけで激痛が走り飛び上るほどでした。
1週間後、鍼灸治療がよいと知りある鍼灸院へ通っていたのですが、なかなか改善されず1月16日から林先生に診ていただくことになりました。最初は痛く感じましたが、だんだん慣れてくると心地よくなってきました。その痛み感じは「響き」と呼ばれ、ツボに鍼が確実に入って反応しているということらしいです。そして、3〜4回目にはほっぺたの辺りが少しピクピクとさせられるようになり動き出す感覚が自分で感じ出すようになりました。実は最初に通っていた鍼灸院は顔面麻痺の患者さんが多くなかったのと比較的軽度で数回の治療で治った方々の事例が紹介されていて、なかなか動きが出ない私の顔に首をかしげられ、ますます私を不安にさせるのでした。
そんな時に林鍼灸院のホームページを見て少し遠方なのですが見ていただくことにしました。林先生は中国の神経内科医としても今まで多くの患者さまを治療されておられたので「あせらなくてもいいですよ、時間がかかりますが必ず良くなりますから」と言って下さり精神面ですごく楽になりました。女性の先生ですので、気軽に何でも相談しやすく安心感がありました。
この病気は一向に顔が動き出さないことへの焦りが心まで不安定にしていくのですが、鍼灸治療をしていけば確実によくなっていくことを信じてゆっくりと治していくことが大切だと思います。そういう私自身も治癒するまで長い時間がかかることを納得するまで気持が穏やかではありませんでした。2ヶ月間、仕事を休んで複帰する時が一番憂鬱な時期でした。半分、引きこもりみたいな状態になっていた所もあったのですが、職場のバックアップもあり、何とか複帰出来ました。あと、顔面麻痺をきっかけに食生活も和食中心になり神経回復のためにビタミンB群やレシチンを多く取り入れるようにしました。体内からの治療である食生活もすごく大切だと思います。
2ヶ月半後の検査では麻痺側の動きは30%くらいの回復でした。今もう少し動いてるみたいで周りからも「よくなってきたね!」と言われます。私もまだまだ治療中ですが、同じように顔面麻痺になられた方にはぜひ、林鍼灸院での治療をお勧めします。