|中医学(東洋医学)では
中医学の古典の本の中に「消渇」という病名が現代医学の糖尿病に相当する。 「消渇」とは、多飲、多食、多尿、或は小便混濁などを主症状とする病証である。
「消渇」の成因は
加齢老化、肥満など陰虚、痰湿体質と関係する以外、食生活の不摂生、情志変化の失調、過労及び性欲過度などの生活環境因子と大きく関与すると考えられる。主な病機は陰虚燥熱であり、臨床には肺燥・胃熱による実証の症状と、腎陰虚による虚証の症状がよく現れる。従って本証に対して肺燥を潤い、胃熱を清め、腎陰を補うのは治療原則となる。
|消渇の発病原因と機序
○食生活の不摂生による発症
長期間にわたる油っこいやこってりしたものの過食により胃失和降となり、鬱して胃熱が形成すると、体内の陰液を消耗して陰虚燥熱の病態に落ちて消渇を発症する。
○情志失調による発症
長期間にわたって気分がふさわいたり、強い精神的刺激をうけたりすると肝の疏泄機能が低下となり、気機の運動失調が起ると気鬱・気滞状態を起こす。この状態が進行して化火する。この火邪が肺・胃など全身の津液を消耗して陰虚燥熱の病態が引き起こし、消渇を発症する。
○加齢老化、性生活過度と陰虚体質による発症
加齢老化により腎陰不足になった人、性生活過度で腎の陰精を消耗した及び先天陰虚体質の人は、体内の陰液の虚損(陰虚)により陰の機能が低下し、肺・胃を滋潤・濡養する作用が不足となった。その結果としては肺燥・胃熱を起し、消渇が発症する。
|消渇症の臨床常見タイプ
○肺熱津傷タイプ(上消証)
症状:口渇、多飲(冷たいものが欲しい者が多い)および多尿、頻尿、多食、空咳或は少痰、鼻咽部の乾燥感を伴う。
治療原則:清熱潤肺、生津止渇(肺熱を清め、津液を増やすことにより口渇を改善させる)
選穴:肺兪、心兪など
○胃熱熾盛タイプ(中消証)
症状:食欲旺盛、多食など、口渇、便秘、煩熱、多汗、身体消痩を伴う。
治療原則:清瀉胃熱、養陰生津(胃熱を清め、陰を養い、津液を増やすことにより欲 旺盛などの症状を改善する)
選穴:胃兪、中かんなど
○腎陰虚タイプ(下消)
症状:多尿、頻尿、尿液の混濁など、口唇の乾燥感、眩暈、のぼせ、目がかすむ、手足ほてりを伴う。
治療原則:養陰固腎(腎陰を補い、腎の固摂作用を強める)
選穴:腎兪など
○陰陽両虚タイプ(下消証)
腎陰虚タイプの病態が進むと陰陽両虚タイプになる
症状:多尿、頻尿、尿液の混濁など、口渇、顔色が黒い、寒がり、四肢冷え、腰膝無力感、陽萎、閉経を伴う。
治療原則:滋陰補陽、強腎固摂(腎陰を養い、陽を温め、腎の固摂作用を強める)
選穴:腎兪など
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